夢オチとは、物語のラストで主人公が起きると、すべてが夢であったことが明かされる展開のことです。この手法は、漫画や小説、映画などのストーリーによく用いられます。しかし、この「禁じ手」の元祖は、どの作品なのでしょうか。
初めて夢オチを使ったのは、『ジョジョの奇妙な冒険』?
『ジョジョの奇妙な冒険』は、1987年から連載が始まった人気漫画作品です。この作品が、夢オチを初めて使った作品として知られています。
第1部『ファントムブラッド』の最終回で、主人公のジョナサン・ジョースターが最愛の人エリナと共に散歩をしていると、突然エリナが消えてしまいます。ジョナサンは悲しみに暮れながら、自分が殺した悪役ディオが復活している夢を見るのです。
そして、ジョナサンが目を覚ますと、エリナが側にいて、ディオが本当に死んでいたことが分かります。この展開は、当時の読者たちに強烈な印象を与え、夢オチのパターンを確立するきっかけとなりました。
他にも、初期の作品には夢オチがあった?
『ジョジョの奇妙な冒険』が、夢オチの元祖として有名ですが、実は他にも初期の漫画作品には夢オチが登場していました。
例えば、手塚治虫の『鉄腕アトム』は、1951年から連載が始まったSF漫画の傑作です。第9話「宇宙泥棒」では、宇宙人によってアトムが誘拐され、機械の世界で戦わされます。そして、最後にアトムが目を覚ますと、すべてが夢であったことが明かされます。
また、手塚治虫の『リボンの騎士』も、夢オチが使われた作品の一つです。第17話「ひとりぼっちのプリンセス」では、主人公セーラが悪役バルバロッサに捕まり、魔法の世界で戦うことになります。そして、最後にセーラが目を覚ますと、自分が胸騒ぎを感じていた夜に、夢を見ていたことが分かります。
まとめ
夢オチは、物語のラストで主人公が起きると、すべてが夢であったことが明かされる展開のことです。この手法は、漫画や小説、映画などのストーリーによく用いられています。しかし、この「禁じ手」の元祖とされる作品は、『ジョジョの奇妙な冒険』です。
ただし、初期の漫画作品には、夢オチが登場しているものもあります。手塚治虫の『鉄腕アトム』や『リボンの騎士』などがその代表例です。
今でも夢オチは、驚きや感動を与える手法として使われています。その源流となった『ジョジョの奇妙な冒険』をはじめ、多くの作品において、夢オチが使われ続けることでしょう。