朝鮮学校とは、日本国内で朝鮮語を母語とする朝鮮人が通う学校のことを指します。多くは在日韓国・朝鮮人が通っており、日本国内に約60校存在します。このような学校が存在する理由は、在日韓国・朝鮮人にとって日本での生活において、言語的・文化的な障壁があるためです。
朝鮮学校の歴史
朝鮮学校は、日本統治時代の朝鮮半島で開校された「朝鮮初等師範学校」が起源とされています。その後、日本に残留した朝鮮人の子供たちが通う学校として、日本各地に設立されました。しかし、在日韓国・朝鮮人の身分が明確になった1970年代以降、朝鮮学校は厳しい状況に立たされることになります。
当時、日本政府は在日韓国・朝鮮人に対し、日本語教育を受けることができる「特別措置校」を設置しました。これによって、朝鮮学校の生徒数は激減し、多くの学校が閉鎖に追い込まれました。しかし、在日韓国・朝鮮人の中には、自らの言語や文化を守りたいという願望があり、朝鮮学校を通して朝鮮文化の継承を続けています。
朝鮮学校と日本人学校の違い
朝鮮学校は、在日韓国・朝鮮人が通う学校であり、主に朝鮮語を使用します。一方で、日本人学校は、日本人が通う学校であり、主に日本語を使用します。
また、朝鮮学校は、日本の教育法に準拠していません。そのため、卒業後には日本の大学に進学することができない場合があります。一方で、日本人学校は、日本の教育法に準拠しており、卒業後には日本の大学に進学することができます。
朝鮮学校の問題点
近年、朝鮮学校にはいくつかの問題点が指摘されています。
まず、朝鮮学校は、日本政府からの補助金が出ていません。これは、朝鮮学校が日本の教育法に準拠していないためです。そのため、朝鮮学校は、保護者からの学費や寄付などで運営されています。しかし、近年、学費の滞納や寄付の減少などにより、朝鮮学校の経営が悪化するケースが増えています。
また、朝鮮学校には、北朝鮮の関与が疑われるケースもあります。北朝鮮は、在日朝鮮人に対して、朝鮮語や朝鮮文化の継承を促すため、朝鮮学校に対して資金援助を行っているとされています。そのため、朝鮮学校が北朝鮮の影響下にあるとの懸念が指摘されています。
まとめ
朝鮮学校は、在日韓国・朝鮮人が通う学校であり、主に朝鮮語を使用します。日本の教育法に準拠しておらず、大学進学に不利な面があります。近年、学費の滞納や寄付の減少により、朝鮮学校の経営が悪化するケースが増えています。また、朝鮮学校には、北朝鮮の関与が疑われるケースもあり、その影響下にあるとの懸念が指摘されています。